2024年3月2日(土)
開場 13:30
開演 14:00
終演予定 15:30
本日はPIANO TRIOコンサートにお越しいただき、誠にありがとうございます。
今回は、メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第2番をメインに、ヴァイオリン・チェロ・ピアノ、それぞれの楽器の魅力を、お話と演奏でお届けいたします。
クラシック音楽の最もコアな部分でもある室内楽を、分かりやすく楽しめる形でお届けし、演奏家が本格的なレパートリーと向き合う姿を間近で聴いていただくことで、クラシックの本質的な良さを、より多くの方々にお伝えすることを目指しております。
いつも多大なご支援を頂いている100万人のクラシックライブ蓑田さま、そしていつもお越しくださる沢山のお客様のおかげで、ここまで続けてこられました。心より感謝申し上げます。
堀 脩史
01
チェロ&ピアノ
メンデルスゾーン/無言歌 Op. 109
1845年、36歳の時の作品。
メンデルスゾーンの「無言歌」は、しばしば美しい旋律が特徴であり、Op. 109も例外ではありません。全体的に穏やかで落ち着いた性格が支配します。この作品では、激しい表現や複雑な構造よりも、静謐で詩的な雰囲気が重視されています。
02
チェロ&ピアノ
シューマン/民謡風の5つの小品 Op. 102より
第1曲 ユーモアをもって
第2曲 ゆっくりと
第4曲 速すぎぬように
1849年、39歳の時の作品。
シューマンの生涯の中で「晩年期」と呼ばれる時期に該当します。シューマンはこの頃、作曲家としての活動の他に音楽評論や文学への関心も深めており、家庭や個人的な健康の問題にも直面していました。
シューマンがロマン派の音楽スタイルを展開し、独自の声を打ち立てた時期に位置しています。彼の作風はこの時期にさらに深まり、情熱的で詩的な表現が豊かに表れています。
03
ヴァイオリン&ピアノ
ベートーヴェン/ヴァイオリンソナタ 第7番
ハ短調 Op. 30-2より第1楽章
I. Allegro con brio
1802年頃、32歳の時の作品。
ベートーヴェンの中期の創作期に位置しています。
この時期は、音楽的に著しい発展を遂げ、交響曲第3番「英雄」ピアノソナタ「月光」(第14番)交響曲第6番「田園」などの重要な作品が含まれています。中期は彼の芸術的な探求と表現の幅を広げた時期であり、彼の革新的なアイディアがより顕著に表れるようになりました。
04
メンデルスゾーン/ピアノ三重奏曲第2番 ハ短調 OP. 66
1835年、26歳の時の作品。
作品全体にわたり、ピアノ、ヴァイオリン、チェロが対等に扱われ、それぞれが重要な旋律やパッセージを持ちます。
メンデルスゾーンの繊細な対位法や技巧的な要素が見られ、各楽器が個別に輝く瞬間もあります。
このピアノ三重奏曲は、メンデルスゾーンの独自の音楽的言語とロマンティックな要素が見事に融合しており、彼の室内楽の重要な作品の一つとされています。
Ⅰ. Allegro energico e con fuoco
Ⅱ. Andante espressivo
Ⅲ. Scherzo
Ⅳ. Finale
第1楽章は、力強くエネルギッシュで、情熱的な旋律やダイナミックな対話が印象的です。
第2楽章は、穏やかで感情豊かな性格を持ち、美しい旋律が楽しめます。
第3楽章は、軽快で活気にあふれ、舞曲のようなリズムが特徴です。
第4楽章は、力強く迫力のあるフィナーレで、テクニカルな要素や情熱的な表現が結びついています。
ピアノ、ヴァイオリン、チェロが対等な立場で活躍し、独自の旋律やテーマを提示しながら密接な連携を見せます。